カスタムドメインとは何か
Experience Cloudサイトで設定可能なドメインには以下の二種類があります。
①force.comドメイン:Salesforce標準のドメイン。「https://ehrenfest.force.com/customer」~のように必ず「force.com」がURLに入る。
②カスタムドメイン:任意に設定可能なドメイン。自社で事前に「ドメインの取得」と「SSL証明書の取得」を行っておく必要がある。
カスタムドメインを利用するか否かに関わらず、force.comドメインの設定は必須です。
■例(ehrenfestブログの顧客向けサイトを作成する場合)
ドメイン種別 | URL |
force.comドメイン | https://ehrenfest.force.com/customer |
カスタムドメイン | https://customer.ehrenfest.com |
カスタムドメインを利用するかどうかの判断基準
force.comドメインとカスタムドメインのどちらを利用するかは、ブランディングの要件に応じて決定することが一般的です。
force.comドメインは、金銭的コスト・運用コストがゼロである一方で、URLに”force.com”の文字列が入るため、ユーザにSalesforceを利用していることがあからさまに伝わってしまいます。
カスタムドメインは、自由なドメインを設定できる一方で、ドメインとSSL証明書を取得・維持するための金銭的コストとSSL証明書を定期更新するための運用コストがそれぞれ必要となります。
昔は、「Experience Cloudサイトを外部公開する場合はカスタムドメインが原則!」という感じだったのですが、最近は大手企業でもforce.comドメインを採用する割合が増えている印象です。
よくある質問
Q. force.comドメインとカスタムドメインのどちらがおすすめですか?
迷うレベルなら、force.comドメインでいいと思います。結局、迷いが生じるレベルで「カスタムドメインによって得られるメリットが不明瞭」ということは、「カスタムドメインのブランディングによる恩恵が大きくない」ということを示唆しています。であれば、無意味にSSL証明書更新の運用コストや更新失敗時のリスクを背負い込む必要はないです。
Q. 既存サイトからExperience Cloudに移行する予定なのですが、既存サイトのドメインをそのままExperience Cloudで利用することは可能ですか?
原則的に可能です。通常のカスタムドメインの設定手順に従い、既存のドメインをSalesforce側にカスタムドメインとして登録することで設定できます。
Q. ルートドメインのサブディレクトリ上に配置されている既存サイトをExperience Cloudに移行する場合も、同一のドメインを利用し続けることは可能ですか?
技術的には可能ですが、別途ApacheやNginxのサーバーを立ててリバースプロキシの設定を行う必要があります(※つまり、大体の場合において「無理」です)。 この方法を利用すると、コーポレートサイト(https://ehrenfest.co.jp)のサブディレクトリ(https://ehrenfest.co.jp/community)のURLからExperience Cloudサイトにアクセスすることが可能となります。
補足:一般にCNAMEレコードの別名にサブディレクトリを指定することはできません。そのため、CNAMEの代わりにリバースプロキシを利用してサブディレクトリ宛てのHTTPリクエストを別のURLに転送する必要があります。
Q. 同一のカスタムドメインを複数のExperienceサイトで利用することは可能ですか?
可能です。それぞれのサイトに「カスタムURL」を設定することで、1つのカスタムドメインで複数のコミュニティをホストできます(参考:「コミュニティのカスタムドメインの設定」)
Q. サブドメインをカスタムドメインとして利用する際のSSL証明書はワイルドカード証明書でも問題ありませんか?
問題ありません(参考:「カスタムドメインでのSalesforceコミュニティの実行」)