CTA事前評価試験について

By | December 9, 2023

前書き

本記事は「Salesforce Advent Calendar 2023」10日目の記事となります。

11月に受験したCTA事前評価試験に関して、簡単に振り返りつつ、knowledgeの一部を共有させていただきます。

謝辞

今回の受験にあたり、本当にたくさんの方からご支援を賜りました。

本試験を控えた現段階で、個々にお名前を挙げることは控えますが、心から感謝申し上げます。

概要

  • CTAレビューボードの一次試験に相当する試験
  • 本番よりも短いシナリオに関して、ソリューション作成(60分)・プレゼンテーション(30分)・QA(30分)を実施する
  • (本試験と比較した場合)「開発ライフサイクルとリリース計画」と「コミュニケーション」は試験範囲外

試験までの流れ(私の場合)

  1. 601vへの参加(15 months before the exam)
    • 試験形式の把握
    • 実務経験が不足している領域の把握(私の場合:DevOps・ESB・BI周り)
  2. 不足している実務経験/ハンズオン経験を積む(6 months)
    • Terraformを用いたECS on Fargate環境のCI/CD構築
    • Mulesoftを用いたAPI-led Connectivityに基づく連携のPOC
    • DWH(Snowflake)とTableauを用いたデータ基盤構築のPOC
  3. 勉強会の実施(6 months)
    • 月二回の社内勉強会を開催し各Architect Domain・Productをカバー
    • 他のCTA候補者との週次の勉強会
  4. 模擬RBの実施(3 months)
    • 他の方にjudgeとなっていただく模擬RB(5回程度)
    • 一人で模擬RB(15回程度)
  5. 事前評価試験に向けた最適化(10 days)
    • 何の説明を捨てるか
    • 何の考慮を捨てるか
    • 回答作成時間60分の内訳

事前評価試験のTips

  • 事前評価試験の最大の難点は試験時間の短さにある
  • (SSO Flowを含む)テンプレート作成に10分を見込むと実質50分しかソリューション作成の時間がない
  • 従って、以下のような時間短縮のための最適化が必要となる          
    • 画面操作・視点移動・紙とキーボードの行き来の最適化
    • 一部のアーティファクト・ソリューショニングの簡略化または省略(例:ERDへのOWD記載を省略する・シナリオに書き込むソリューションをできる限り箇条書きにする)
    • 解釈が難しい要件のスキップまたは決め打ち

推奨学習教材

  • Architect Ohana Slackグループ:Youtubeでは見れない模擬RBの録画・(過去の候補者が記録した)要件別のソリューションベストプラクティス・各種discussionなど、CTA試験に関する様々なリソースが提供されているSlackグループ。Mustで抑えるべきドキュメントや基本的なソリューションパターンを抑えた後は、基本的にこのSlack Groupに張り付きながら対策を進めていくことになる。
  • BSCTA:オリジナルの模擬シナリオを解説付きで提供してくれている希少な教材。この教材が希少たる所以は、Solution inc. justificationのベースとなる考え方を提供してくれている点にある。すなわち、選定されなかったsolutionに関して何も語らない模擬RBやSolution Keyと異なり、特定の要件に関してそもそもどのようなsolutionがあり得、それぞれがどのような場面で活用できるのかについての全体像を与えてくれる。また平坦な解説ではなく、生き生きとした(lebendigな)解説となっている点も評価が高い。2023年夏に第二版が出た。
  • 土田さんのYoutube動画:データセキュリティインテグレーション

試験環境準備

前提:試験ではZoomのリモートデスクトップを用いて、試験官(プロクター)が用意したWindows PCを操作することになる。

  • 受験用PC
    • 必ずWindows PCを利用する。
      • Macはリモートデスクトップの操作遅延・入力遅延が大きく、一部のキーボード操作がそのままで動作しないため非推奨
  • プロクター再現用Windows環境
    • 手元PCとリモートデスクトップでは、Google DocumentやGoogle Slideの操作感が全く異なるため、事前に環境を再現して練習をしておくことが望ましい
    • そのため、受験用PCとは別でWindows PCをもう一台用意するか、Windows Serverで仮想環境を用意する必要がある。
      • 私の場合、色々試した結果、Windows ServerのEC2インスタンスをlargeで立てた環境が一番本番に近い操作感という結論に至った(※デフォルトのt3.microではスペック不足)(※Zoomの最新版がWindows Server非対応のため、こちらで紹介されている手順に従って古いバージョンのクライアントをダウンロードする必要あり)
    • キーボードと紙を左右ではなく前後に並べた方が、姿勢変更量と視線移動量を短縮できる
    • 上記の実現には、奥行70cm(モニターアームありの場合)or 奥行80cm(モニターアームなしの場合)の確保が必要
    • 机の横揺れ防止のため、背面版もある方がbetter
    • 作業空間拡大のため、モニターアームにも対応していることが望ましい
    • 家具のAkira・オフィスコム・コクヨーあたりのオフィスデスクが推奨
  • キーボード
    • 入力速度が早いものが望ましい
    • 普段使いがMacbookで、新たにWindows環境/Windowsキーボードを用意する必要がある方にはElecomのTK-FDM110がおすすめ(”慣れ”が不要なレベルで全く同じ操作感)
  • ペン
    • 試験ではボールペン・フリクションペンのいずれかのみが利用できる(鉛筆やシャーペンは禁止)
    • 私は黒色にフリクションボール ノック 0.7mm、その他の色用に飯田さんがおすすめされていたフリクションカラーズを利用
      • フリクションの黒は通常のボールペンよりも色が薄いため、0.5mmは非推奨
    • 実際のところ、事前評価試験中は消している暇がない(=消す場合は二重線を利用することになる)ので、フリクションでなくともよいのかもしれない