Category Archives: Business

ワークする業務の作り方

大前提 そもそもやらなくてもよい業務はやらないに越したことはない。 上記は、社内リソースを無駄遣いしないという観点だけでなく、顧客や自社社員の期待を上回るサービスを提供してもロイヤリティ向上には一切影響がないという観点においても支持される(※推奨参考書籍:『おもてなし幻想』) 従って、業務設計に先立って、本当にその業務は必要なのかを確認すべき。 ■当該業務が必要かどうかを判断するための二つのチェックポイント ポイント1:当該の業務によって解決されるべき課題はなにか?ポイント2:その課題は当該の業務によってしか解決できないのか?(当該の業務によるリターンは運用コストを上回っているのか?… Read More »

依頼者と被依頼者の間で発生するモラルハザード問題について―入山章栄『世界標準の経営理論』を読む(第二回)

基礎的な問い 以下のような、依頼者と被依頼者の間で発生するモラルハザードの原因は何なのか・どのようにすれば解決可能なのか。 依頼者 被依頼者 株主「株主価値を最大化するような経営を望む」 経営者「将来的な投資を踏まえて配当を行わない」・「取締役としての任期が終えるまで問題が発生しないよう一切チャレンジしない」… Read More »

市場特性に応じた経営戦略の選定について―入山章栄『世界標準の経営理論』を読む(第一回)

基礎的な問い 「自社の技術力・人材力を磨いていけば、製品は自然に売れる(90頁)」という典型的に日本的な発想はどこまで通用するのか? 逆に、戦略の策定と実行はどのような場合に有効で、どのような場合に通用しないのか? 結論 自動車業界やSES業界、その他”縁の下の力持ち”的な業界のように「ライバル企業との競争が不可避」かつ「将来的な収益について一定の安定性がある」の2条件を満たす市場では、企業リソースの質が最重要である。 一方、「ライバル企業との競争が回避的(=独占や寡占が可能)」である場合には、差別化戦略や規模の経済による参入阻止戦略が機能する。米コーラメーカーや(任意の業界における)グローバルでデファクトスタンダードを狙う企業などを例として挙げることができる。… Read More »