Category Archives: Book Review

ワークする業務の作り方

大前提 そもそもやらなくてもよい業務はやらないに越したことはない。 上記は、社内リソースを無駄遣いしないという観点だけでなく、顧客や自社社員の期待を上回るサービスを提供してもロイヤリティ向上には一切影響がないという観点においても支持される(※推奨参考書籍:『おもてなし幻想』) 従って、業務設計に先立って、本当にその業務は必要なのかを確認すべき。 ■当該業務が必要かどうかを判断するための二つのチェックポイント ポイント1:当該の業務によって解決されるべき課題はなにか?ポイント2:その課題は当該の業務によってしか解決できないのか?(当該の業務によるリターンは運用コストを上回っているのか?… Read More »

『苦しんで覚えるReact』の学習メモ

教材リンク 各章の要約と感想 ■01-はじめに 要約:stateを中心とするReactの思想の優れた点は、reactを利用しないMVCの設計と比較することによって、「Controller内の手続きが不要になる」・「Viewに依存しないコードが可能となる」といった具体的なかたちで理解可能になる。 感想:ふむふむ(?) ■02-Reactを使わずに作るTodoリストは辛い… Read More »

森下国彦・村山由香里・門永真紀『企業法務におけるナレッジ・マネジメント』の読書メモ

前書き 気になった箇所だけ、自分の言葉でbullet point形式にまとめていきます。 気になった箇所色々 ■ナレッジマネジメントとは ナレッジマネジメントとは、「情報・知識・経験・知恵など(ナレッジ)を集約・管理・共有(マネジメント)し、それらを有効活用するための仕組み(ないし仕組み作り)(3頁)」… Read More »

小山昇『強い会社の教科書』の読書メモ

前書き 気になった箇所だけ、自分の言葉でbullet point形式にまとめていきます。 気になった箇所 「目標」や「ルール」は明文化したうえで、現場に公開することが望ましい(52頁) └目標やルールがない企業は「場当たり的な経営」に陥りやすい。 └目標やルールが明文化されたかたちで現場に公開されていないと、(口頭伝達の過程で曖昧になり)現場の方針や対応が経営者の望む方針や対応とズレる可能性が高くなる。 戦略的な軸を決めるにあたっては、「何をやるか」よりも「何をやらないか」を決定することの方が優先度と重要性が高い(80頁) └「何をやるか」は様々なやりたいことの存在や、外部環境の変化に対応する必要性によってブレやすいため、「全国展開は狙わない」・「~の分野には手を出さない」・「店舗を持たない」のように「やらないこと」を明確化することの方が戦略的な軸の決定に寄与する。… Read More »

依頼者と被依頼者の間で発生するモラルハザード問題について―入山章栄『世界標準の経営理論』を読む(第二回)

基礎的な問い 以下のような、依頼者と被依頼者の間で発生するモラルハザードの原因は何なのか・どのようにすれば解決可能なのか。 依頼者 被依頼者 株主「株主価値を最大化するような経営を望む」 経営者「将来的な投資を踏まえて配当を行わない」・「取締役としての任期が終えるまで問題が発生しないよう一切チャレンジしない」… Read More »

市場特性に応じた経営戦略の選定について―入山章栄『世界標準の経営理論』を読む(第一回)

基礎的な問い 「自社の技術力・人材力を磨いていけば、製品は自然に売れる(90頁)」という典型的に日本的な発想はどこまで通用するのか? 逆に、戦略の策定と実行はどのような場合に有効で、どのような場合に通用しないのか? 結論 自動車業界やSES業界、その他”縁の下の力持ち”的な業界のように「ライバル企業との競争が不可避」かつ「将来的な収益について一定の安定性がある」の2条件を満たす市場では、企業リソースの質が最重要である。 一方、「ライバル企業との競争が回避的(=独占や寡占が可能)」である場合には、差別化戦略や規模の経済による参入阻止戦略が機能する。米コーラメーカーや(任意の業界における)グローバルでデファクトスタンダードを狙う企業などを例として挙げることができる。… Read More »

三枝匡『戦略プロフェッショナル』の読書メモ

■弱者戦略(後発企業・中小企業の取るべき戦略) 「事業戦略を成長させるには、現在業界で当たり前になっている競争のルールに穴を開けなければならない。つまり事業に成功する人は、自分で新しい競争のルールを創り出していく人である。今市場で行われている競争ルール(業界の”常識”)に則ってやっているだけなら、二位の企業は永遠に二位、三位の企業は永遠に三位のままである。(21頁)」 「ビジネスはどんな小さなセグメントでもいいから、その分野でナンバーワンになるのが勝利のコツ(29頁)」 ■強者戦略(デファクトスタンダードの獲得を目指す企業) 「事業には、成功のための最低限の成長ラインがある[…]爆発的に成長している市場の場合は、自社がたとえ年60%の驚異的成長率を遂げても、最後には負け戦になる[ことがある](28頁)」 「ハイテク・ベンチャーがつまずくときは、技術開発で負けるというよりは、生産技術や営業体制で負ける場合の方が圧倒的に多い[…]市場が成長するにしたがって、競争のポイントが移っていくことに、なかなか気づかない(27頁)」… Read More »

『忘れられた真理』ヒューストン・スミスを読む(第一章)

第一章 「伝統的な階層論における尺度は、存在論的なものだった(20頁)」 自然科学は「物質レベル(23頁)」という「ただ一つだけの存在論的地平にしか関わらない(24頁)」 [サルトル的な]実存主義思想は、自然科学的な世界観に置いて人間に場所を与えようとベストを尽くした思想である(25頁) 自然科学は「数」という道具立てを用いて、経験を数値化することで間主観的に検証可能なエビデンスを打ち立て(客観性)、そこから帰納的推論を行い(予想)、最終的に演繹的推論の体系の構築を目指す(制御) 自然科学の対象領域(数学的に表現可能なエネルギー=物質)はその方法論によって規定されているのであり、従ってそこから自然科学の限界を把握することが可能である。… Read More »