「RecordHunter(レコードハンター)」の実装方法(応用編)

By | October 26, 2020

概要

・本記事では、レコードハンターからフローを呼び出す方法について解説します。
・レコードハンターの概要および基本設定については『「RecordHunter(レコードハンター)」の実装方法(基礎編)』をご参照ください。

本記事で作成するフロー

Record Hunterの鉄板ユースケースの一つは、人材紹介業における求人と求職者のマッチング作成です。

本記事では、下記動画のように「求人のレコードページに配置したRecord Hunterで求職者を検索し、選択した求職者と求人とのマッチングレコードを一括作成する」という流れを実現したいと思います。

Salesforce – Record Hunter – Watch Video

①求人レコードページで求職者を検索

②求職者を複数選択し、「マッチング作成」ボタンをクリック

③マッチングレコードが自動生成されていることを確認

参考:ERD

前提知識:Record Hunterからフローへの情報の受け渡し

実際の設定方法を確認する前に、「そもそもどのようにしてRecord Hunterコンポーネントから求人と求職者のレコードIdの情報をフローに渡すのか(別の言い方をすれば、どのようにしてRecordHunterが配置されているレコードページのレコード情報と選択した検索結果のレコード情報をフローに渡すのか)」という疑問に対する答えを明確にしておきます。

結論、Record Hunterでは下記変数をフローに事前定義しておくと、コンポーネント側の情報がフローに引き渡される仕様となっています。

変数名渡される値データ型
contextIdレコハンを配置しているページのレコードID「入力で使用可能」なテキスト型変数
selectedIds検索結果で選択したレコードIDのリスト「入力で使用可能」なテキスト型コレクション変数

図にすると以下の通りです。

設定の流れ

  1. 画面フローの作成
  2. Record Hunterコンポーネントへの(上記フローを呼び出すための)ボタンの追加

画面フローの作成

以下のようなフローを作成します。

手順は以下の通り。

①下記のリソースを事前作成する。

変数名データ型
contextId「入力で使用可能」なテキスト型変数
selectedIds「入力で使用可能」なテキスト型コレクション変数
recordVar_Matchingマッチングのレコード変数
recordCollectionVar_Matchingマッチングのレコードコレクション変数

②以下の要素を順次設定

  1. レコードを取得:contextIdを用いて求人レコードの詳細を取得
  2. レコードを取得:selectedIdsを用いて候補者レコードの詳細を取得
  3. ループ:候補者のレコードコレクション変数(2番の取得結果)をループ
  4. 割り当て:マッチングのレコード変数に値を割り当て
  5. 割り当て:マッチングのレコードコレクション変数に上記レコード変数を追加(add)
  6. レコードを作成:マッチングのレコードコレクション変数(5番の結果)を用いてレコード一括作成

Record Hunterコンポーネントへのボタンの追加

編集ページで「RHG – List(※新版)」or「Data Table with Flow(※旧版)」のプロパティとして以下を設定する。

  • Flow Names:先ほど作成したフローのAPI名
  • Flow Labels:ボタンの名前 ※今回の例の場合:「マッチング作成」